腸内環境の乱れによって引き起こされる悪影響は、肥満や様々な病気の原因となることが分かっています。
例えば腸内に大量にエネルギーを吸収する細菌が多くなるとその人は太りやすいということです。
腸内に約70%いる日和見菌も悪玉菌に取り込まれてしまい、脂肪蓄積に関するDNAが増加します。
腸内フローラを改善するには善玉菌が好むヨーグルトなどの発酵食品やオリゴ糖、食物繊維を摂取することが有効です。
もくじ
腸と病気の密接な関係
腸内フローラの乱れが血糖値にも影響する
スウェーデンの研究チームが発表した科学誌の中で、Ⅱ型糖尿病患者の大便腸内環境をDNA解析した所、ブドウ糖と脂肪代謝に必要な「酪酸」を作り出す細菌の数が少ないことが判明しました。
腸内環境を整えるには、肉や卵などのタンパク質を食べすぎないことと、ヨーグルトや納豆などの発酵食品を食べるなどの工夫が必要です。
腸は第二の脳!腸内の改善が健康につながる
近年の研究で腸内フローラが大脳代謝系に影響を与えることが解明されました。
お腹が空いたと感じる仕組みは、腸からシグナルが発せられ脳の視床下部で受取り、
摂食を促すホルモン「ニューロペプチドY」を分泌して、胃腸に食べ物を受け入れる指示を出すのです。
また、お互いが単独で機能することも分かっており、もし仮に事故で脊髄損傷の状態や脳死状態になっても腸は単独で動くことが出来ると言われています。
このように脳と腸は緊密に連携していることが分かります。
腸は幸せホルモンの”セロトニン”や”ドーパミン”を約90%も生成する重要な場所です。
環境を整えてあげることで日頃抱えるストレス・不安・緊張の解消に繋がるでしょう。
美と健康は腸の環境づくりが重要
腸の若返りが抗老化に繋がる
お肌のトラブルには腸の状態も関係しています。
アレルギー性皮膚炎などの免疫疾病は腸内免疫に関係があり、吹き出物でお悩みの方が便秘であることもよくあります。
腸内細菌のなかには、皮膚や粘膜に作用するビタミンB2、B6などを生成する菌も存在しており、そのバランスが崩れると働きも低下してしまいます。
外側からのケアと内側のケアを意識することが重要です。
特に便秘は大敵、乳酸菌やビフィズス菌、ラクトフェリンなどの整腸作用のある医薬品やサプリメントも有効です。
腸が喜ぶ食事と生活
腸内環境を整えるために特に重要なことは主に3つです。
規則正しい食事・ストレスを溜め込まない・便通を意識すること。
見知らぬ土地へ立ち寄った際や、試験前・会議前など緊張してしまうケースは誰にでもありますが、そのような場合にお腹が痛くなったり不快感が頻繁に続くと、不快な経験として脳が消化器官を悪化させるという悪循環に陥ってしまいます。どういう状況にストレスを感じやすいかをセルフチェックし、ストレスを感じた場合の自分なりの解消法を作るなどが効果的です。また、就寝前にはゆっくり入浴するなどリラックス出来る時間をつくりましょう。
そして、正しい食生活には乳酸菌が欠かせません。
乳酸菌には動物性と植物性の2種類があり、植物性は胃酸に強く腸にそのまま届けることが出来ます。
植物性乳酸菌を含む食材とはぬか漬けや麹も植物性乳酸菌が非常に豊富です。
さらに和食の主役であるみそ汁、納豆、漬物、魚、海藻、キノコ類も全て腸内細菌の大好物です。
効果的な食事を取ることがストレスを溜め込まない体質に繋がります。