加齢黄斑変性症

についです。
目です

◆加齢黄斑変性症
年齢と共に目の奥にある“黄班部”が障害され、見ようとする部分が見えにくくなる病気です。(黄班部ってどこ!?→下記参照)
50歳以上の人の約1%にみられ、高齢になるほど多く見られます。
新たな治療と効果的な成分が開発、発見されて多くの患者さんで視力の維持や改善が得られるようになってきています。

？？？黄班部ってどこ？？？

目の奥の奥ですね。光が当たる一番奥。

◆症状
黄班部は網膜のど真ん中にあるので、ここが障害されると視界のど真ん中に影響が出てきます。
初期段階では、視界の中心が歪んでいるように感じます。
中期になるとこの歪みがはっきりと自覚できるようになり、非常に真っ直ぐにものを見るのが困難に。
後期では、その歪みが真っ黒な穴となり何も見えなくなってしまう。
緑内障(記事はこちら)との大きな違いは、中心部から違和感が出てくることです。

・変視症…黄班部は障害されますが、周辺部は障害されていないため、中心部は歪んで三重、周辺部は正しく見えます。
・中心暗点、視力低下…真ん中が見えなくなり(中心暗点)、視力が低下します。通常、視力低下は徐々に進行し、治療をしなければ多くの場合視力が0.1以下になります。
・色覚異常…色が分からなくなります。

黄班部が障害されると？？？
なんでこんなことに？？？
そもそも“黄班部”って何？？？

◆黄班部とは
そもそも、目に入った光は網膜で受け取った時、そこに集まる視細胞がキャッチして脳に伝達され、認識されます。

光が目に入ってくる
↓
水晶体を通過(屈折)
↓
網膜に到着(受容)
↓
視細胞から脳に伝達(認識)

この網膜内で最も視細胞が集まる重要な部分が“中心窩(ちゅうしんか)”と呼ばれ、黄色い色素(黄班色素、葉黄素)が集まる為に“黄班部”とも呼ばれます。
この中心窩は視力に最も重要な部分であるため、黄色い色素を多く集める事で中心窩を守っています。

視力の為に一番大事な所＝守る物質(黄班色素)が集まる

◆超コワイ「ブルーライトハザード」
では、黄班色素は何から視細胞を守っているのか？
「ブルーライト(青色光)」です。これは可視光線の中でも高エネルギーかつ高浸透力であるため、目から入った時に一番奥の網膜まで一気に強力に辿り着いてしまいます。
(赤外線や紫外線は、角膜と水晶体でカットできる)
そして網膜までたどり着いた「ブルーライト」は視神経を傷つけていき、失明に至らしめてしまう。目が見えなくなると、生物としてヤバイ！(´◉◞౪◟◉)そこで人間は進化を遂げて、ブルーライトを吸収する黄色い色素を網膜に集めるようになったため、中心窩が黄色い黄班部となっていきました。

青色(ブルーライト)と黄色(黄班部)は打ち消し合う

◆溢れてるよ「ブルーライト」
黄班部が黄色いのは、青色の光ブルーライトから視細胞を守る為なのが分かったところで、では、日常生活のどこからブルーライトは出ているのでしょうか？

①パソコンモニター
②スマホのモニター
③テレビ画面

どれだと思いますか？
正解は、、、、もちろん全部です。現代社会において外すことが出来ないものから、ブルーライトは出てきている為、これから加齢黄斑変性症は爆発的に増えるのではと予想されています。
今までは加齢が原因で黄班色素が減ってくるために発症していましたが、これから加齢が原因ではなくなる為、“若年性黄斑変性症”という病気が生まれてくるかと思います。30歳で失明してしまう可能性が跳ね上がってくるのではないでしょうか？？？

◆予防
簡単でシンプルです。この黄班色素は“ルテイン”と呼ばれる成分ですので、ルテインを摂取する事が予防に最も効果的であることが分かっています。
・食事
　ホウレンソウなどの緑黄色野菜、また、肉中心の食事より魚中心の食事の方が良いとされています。
・サプリメント
　ルテイン、ゼアキサンチン、ビタミンC、ビタミンE、亜鉛などを含んだサプリメントを飲むと加齢黄斑変性症の発症が少なるくなる事が分かっています。特に片方の目に加齢黄斑変性症が発症した人や、眼科の検査で全長が洗われた段階でサプリメントの服用をおすすめします。
・禁煙
　喫煙している人はしていない人に比べて加齢黄斑変性症になる危険性が高い事が分かっています。

緑内障とは違い、はっきりと原因が分かっています。
これからの社会で生きていくうえで、スマホを見ない、パソコンを見ないという生活は難しいと思うので、早期に対策をしていくべき症状なのかもしれません。

今日の一言

加齢黄斑変性症は“ルテイン”の摂取が最も効果的！