筋肉と健康⑦筋肉を増やそう!~運動編~

前回の「筋肉を増やそう!~食事編~」に引き続き、運動編をお届けします(^^)/

90歳でも筋肉は鍛えられる!
筋肉は鍛えることで何歳になってからでも発達させることができます。加齢とともに筋肉量が減少していくことは自然なことですが、軟骨成分や体の中で分泌されるホルモンなどと違って、筋肉は鍛えれば減少を防ぐことができますし、増加させることができます。老化に抗える唯一の器官かもしれません。

目標に合わせた運動をしよう!
どの程度の運動をするのかは、ご自身がどの程度の筋肉をつけたいのかによります。自分の目標を決め、無理のない運動から始めていきましょう。

CMでお馴染みの〇〇〇ップのように、全身を引締め綺麗な体のラインにしたい、
日常生活の中で疲れやすくなったので、足腰を鍛えたい、
立つ・座る・歩くの動作を介助なしでスムーズに行いたい、など目標は様々ですね(^^)

もし、ダイエットを兼ねたボディメイクとして筋肉をつけたいなら、体重だけを目標にするのはあまりおすすめしません。それは、筋肉は脂肪よりもずっと重いからです。同じ体重でも、脂肪が多いか筋肉が多いかで、見た目の細さ・引き締まって見えるかどうかは全く違います。体重ではなく、体脂肪率やウエストサイズなどを目標にしてみて下さい(^^)
腹筋

高い効果が得られるレジスタンス運動
ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動だけではなく、さらに高い効果を得るにはレジスタンス運動が効果的です。
レジスタンス運動とは?
 スクワットや腕立て伏せ、腹筋運動など筋肉に負荷をかける動作を繰り返し行う運動のこと。

QOL(Quality Of Life=生活の質)の維持・向上に重要であり、かつ年齢的によって衰えやすい筋肉を鍛えるレジスタンス運動を継続的に行いましょう。

20代は…多少の無理がきくので、全身運動を積極的に行いましょう!
30代は体幹を鍛えると効果的です。体全体のバランスが整うため、姿勢も良くなり運動能力も向上します。
40代以降はレジスタンス運動をしないと筋肉がつきにくいとされています。毎日の生活で、スロートレーニング椅子スクワットつま先上げといった運動を習慣づけましょう!

高齢者には筋出力を引き出すトレーニングを
筋出力とは?
 「筋力=筋肉量+筋出力」という考え方があります。例えば、歩けなくなったおばあちゃんは、筋肉がないのか?と考えてみましょう。足に筋肉がまったくないという人はいません。この場合、筋肉はあっても、脳から足の筋肉に指令が伝わりにくくなっていて、筋肉が反応せずうまく動かせない、ととらえます。この脳からの指令に筋肉が反応できるかどうかが筋出力です。

高齢者の場合、筋肉量の低下とともに筋出力の低下がみられます。ですが、筋出力もトレーニングで改善することができます。一人で立ったり座ったりすることさえままならなかった90代の女性が、“立つ座る”の動作を介助されながら続けたことで、最終的には一人で出来るようになったという例があります。
特別なトレーニングでなくても、日常的な動作を意識的に行うだけで筋肉の動きは変わってくるものです。

スロートレーニング
 筋肉の張力を維持しながらゆっくりと動作する運動。関節や筋肉にかかる負担が小さいことから、安全に行える運動です。(ダンベル運動など)

椅子スクワット
 椅子から立ち上がって座る運動。膝への負担が少なく、安全に効果的に足腰を鍛えることができます。

座ったまま腿上げ
 椅子に浅めに座ったまま、足踏み運動をします。このとき、腿上げを意識しましょう。太ももと腹筋を鍛えることができます。

つま先上げ
 立った状態もしくは椅子に座った状態で、つま先を上げ下げする運動です。足腰が弱った方でも安心してできる運動です。

 

POINT

無理のない運動から始めて、それを出来るだけ続けていく努力を!
きつい運動を3日坊主…よりは確実に結果が得られるはずです(^O^)

前回記事についてはコチラから☟
筋肉と健康①筋肉ってなんだろう?
筋肉と健康②筋肉の種類と特徴、その役割について
筋肉と健康③肥満・ダイエット・生活習慣病と筋肉
筋肉と健康④痛みと筋肉の関係
筋肉と健康⑤加齢と筋肉の関係~ロコモチェック~
筋肉と健康⑥筋肉を増やそう~食事編~